ホームページ制作でやってはいけない7つのこととして、早速ですがホームページ制作に10年以上携わるプロ中のプロの私の7選を紹介します。
題して、ホームページ制作でやってはいけない、俺の7選。
- 目的/ゴールを明確にしない
- 専門でない知人に頼む
- 安いだけが取り柄の業者に頼む
- 見る人目線で内容を考えない
- 身の丈に合ってないオシャレを目指す
- 部分的に自前で用意する
- 専門外の勉強に長時間を費やす
上記は私としては特に推したい意見として、その他の一般的な項目と織り交ぜて解説します。(結果、全然7つじゃないです。)
コンテンツ
企画段階でやってはいけないこと
ホームページ制作の大まかな流れに沿って解説します。
まずは「企画段階」。実際に手を動かす前に「どうやって作っていこうか」とかを考えるプロローグ段階です。
目的/ゴールを明確にしない(★)
ホームページ制作の完了・公開は結果であって目的やゴールではありません。
目的とは「新規集客」「認知度を上げる」「採用をする」など、具体的に定めることが重要です。
目的が定まらないと、「何を載せるべきか」「どう作るべきか」などの方向性が定まりません。言うなれば、ゴールの決まっていない迷路をスタートするようなイメージです。
時間と費用を無駄にしないためにも、事前に目的/ゴールを明確にしましょう。
ターゲットを設定しない
ターゲット=顧客層が曖昧だとダメです。
なぜダメかと言うと、ホームページの掲載内容がそれに伴い曖昧になるからです。
曖昧なホームページは力を持ちません。つまり何の役にも立ちません。
なぜなら、閲覧者は御社のホームページだけでなく、競合他者のホームページも見て比較検討している状況がほとんどだからです。
これは、婚活パーティーでとりあえず全員に当たり障りない言葉でアプローチしてる奴と同じ戦術です。
そうではなく、ターゲットを明確にし、ターゲットだけにバシッと刺さるような内容を整えましょう。
目標を数値化していない
前述の「目的/ゴールを明確にしない」の発展版ですが、ゴールをより具体的にしましょうという話です。
例えば「集客したい」ではなく、「公開から5ヶ月後に月10件の新規問い合わせを獲得する」など、具体的な数字で目標設定することで、成否が明らかとなります。
また、「10件の問い合わせを生むためには、そもそも閲覧数が300回は必要」など、目標達成のための中間目標を明らかにしたり、その為にやるべき行動も明確化されます。
目標は数字で!これはホームページに限らず広く言われていることですね。
Web制作会社選びでやってはいけないこと
企画がある程度できたら、ホームページ制作会社を選びましょう。
ここで「自作する」という選択肢もありますが、「自作」も私の中では「ホームページ制作でやってはいけないこと」のほぼスタメンの立ち位置です。
ただし、これは状況やホームページの目的次第で、仮に「予算MAX、数万円」や「手続き上必要で、形だけでもWeb上に公開されていれば目的クリア」ということであれば自作も選択肢の一つです。その際はぜひ以下記事を参考にしてください。
見積もりを1社しか取らない
見積もり取得では、費用だけでなく提案内容を比較することができます。こちらがより重要です。
ドラクエ3のルイーダの酒場でも3人までメンバーを誘うことができるので、それに倣い3社程度は見積もり取得してみましょう。
多すぎると今度は比較検討自体が困難となりますのでご注意ください。(FF6状態)
以下の記事では費用相場はもちろん、依頼の際の注意点も紹介しております。
ホームページの作成依頼におすすめの制作会社や仲介サービス7選
専門でない知人に頼む(★)
このパターンは多いです。なんとなくパソコンとかWebに詳しい知り合いに頼むという奴です。
よく聞くリアルな弊害は、「タダもしくは超安価でやってもらった為、更新や変更リクエストが言いにくい」「リニューアルでいざプロに頼むとなった際、せっかく作ってくれた知人に対しなんとなく気まずい」など。
それはさておき、仮にホームページの目的が「集客」や「採用」だとすると、形だけなんとなくそれっぽいものを作ってもそれらの目的達成はかなり難しいです。
なぜなら、ホームページの表面的な「形」のみでなく、その前の「戦略企画」や「情報設計」、その後の「運用・改善」にもそれぞれ専門的な知識技術が必要で、それらすべての要素がうまく連動しようやく目的達成!というくらいWebでの集客等は実は難しいからです。
知人でも専門家の方や、またはプロに直接依頼しましょう。
安いだけが取り柄の業者に頼む(★)
これは見出しの言葉通りなので多くを語りませんが、「安物買いの銭失い」にはくれぐれもご注意ください。
私も散々痛い目を見ましたが、Web業界は不埒な業者も多く、「格安」を最強武器にしている業者は特に注意が必要です。
とはいえ、中には制作工程のパッケージ化など、企業努力でロジカルに低価格を実現しているサービスがあることも事実です。
解約金の有無を確認しない
制作会社によっては、その契約形式として「売り切り(納品して終了)」と「月額マスト」があります。
「月額マスト」の場合、「保守」や「運用」が付帯するパターンと、そうではなく単純に「リース」「分割払い」のパターンがあります。
依頼の前に契約内容をよく確認し、特に「解約金」の有無、ある場合はその条件を理解しておきましょう。
決済者が打ち合わせに参加しない
決済者(制作会社選定の最終決定者)が打ち合わせに参加しないと、「最終的に金額で決める」というオチに繋がりやすいです。
これは、ホームページ制作の提案は専門的な内容が多く、「担当者」という非専門家のフィルターを通じ決済者に伝わることで「どこも同じような内容」という印象に繋がりやすいからだと思います。(もしくは本当に同じような提案ばかりか)
対応策として、担当者に決定権も委ねるか、決済者も打ち合わせに参加しましょう。
内容(コンテンツ)作成でやってはいけないこと
続いて、ホームページに掲載する内容の作成段階です。
人は外見でなく中身で判断しましょう、で言うところの「中身」の作成なので非常に重要です。
見る人目線で内容を考えない(★)
これは本当にありがちな落とし穴で、掲載内容をつい自社目線・売り手目線で考えるパターンです。
自分がアピールしたい内容と、顧客が知りたい内容は違い、優先すべきは間違いなく顧客が知りたい内容です。
当然、自社(専門家)と顧客(非専門家)では有する専門知識も異なるので、専門用語をふんだんに使ったよくわからない内容もNGです。
必ず、見る人(ターゲット)目線でコンテンツを考えましょう。
ネット上の画像を無許可で使う
著作権に違反するため、勝手に使っちゃうのはアウトです。
どうしても使いたい場合は、必ず事前に許可を得ましょう。
それよりも、無許可で使えるライセンスフリーの無料素材サイトを利用するのがおすすめです。
商用利用可能の無料画像サイト3選とおまけ – Webデザインとかコーディングを勉強中の方に届けたいTipsを発信するブログ
他社ホームぺージの内容を丸パクリする
「丸パクリ」は完全にアウトです。
著作権侵害になるだけでなく、検索エンジンからの評価が下がり、検索しても出てこないホームページとなる可能性もあります。
サイトが検索しても出てこない(インデックスされない)場合の対策
ただし、「参考とする」はセーフどころかやった方が良いと思っています。
そもそもすべての知識は先人からの蓄積であり、良い見本はどんどん真似ていくべきだと考えます。加藤ミリヤも「サンプリング」という形で名曲をアレンジしまくってます。
とはいえ、自社ならではのオリジナティ=独自性はあるはず(ないとビジネスとしてあかん)なので、それをうまくホームページにも反映しましょう。
デザインでやってはいけないこと
内容が固まったら、それを表現するためのデザイン工程に入ります。
「デザイン」は誰でも日頃から目にするもので、ホームページ制作の工程の中では最もとっつきやすい項目の為か、素人でも一番意見が出てくるポイントです。
その分、「やってはいけないこと」も山積みですので心して読んでください。
身の丈に合ってないオシャレを目指す(★)
ホームページの目的、自社のサービス内容、コンセプト、ターゲット。すべてを無視して二言目には「とにかくイケてる感じで」とか言っちゃう痛いパターンです。
オシャレは手段であってゴールではありません。
あと、「オシャレ=モテる」ではないのと同じで、「オシャレホームページ=売上上がる」ではありません。ここは実は直結していません。
目的に沿ったデザインを正しく慎ましく設計しましょう。
情報量が多すぎる
話が長すぎて結局何が言いたいのかわからなくなるパターンと同じです。
また、情報量(掲載コンテンツ量)が多いと、とても見にくく、重要な情報が埋もれてしまうことで顧客が知りたい情報(知るべき情報)にたどり着くことができません。
勇気を持って優先度の低い情報は思いっきり削除し、肝心な内容を的確かつ簡潔に伝えましょう。
動画やアニメーションを多用する
動画やアニメーションは、用法用量を正しく守って使うことが重要です。
これも結局「ホームページの目的」次第なのですが、多くの閲覧者(ホームページを見る顧客層)は情報が知りたいのであってエンターテイメント性を求めているわけではありません。
動画やアニメーションが、閲覧者の情報収集や使い勝手に対しプラスとなる場合は積極的に利用したいところですが、目を惹く演出として多用したいだけの場合、作業費用もかかるので全くお勧めできません。
構築・実装でやってはいけないこと
デザイン設計が完了したら、それを実際のホームページ(Webページ)として実装する工程に入ります。
コーディングやプログラミングなど、専門的な作業が多いこの工程は、早い話が信頼できるプロに丸っとお任せしちゃった方が良いです。
部分的に自前で対応する(★)
多くは費用削減のため、部分的に作業を自分/自社内で対応するパターンです。
この項目は「構築・実装」工程で書いていますが、その他の工程でも起こり得ます。
例えば単純そうに見える作業でも、「プロの仕事」と非専門家の仕事には乖離があり、思わぬ漏れや小さな手違いが後々の弊害となるケースも十分考えられます。
ケチったことで本来の得られるはずだった結果を得れないリスクが生じますので、決しておすすめはできません。
サーバー・ドメインで無料版を使う
無料版では表示速度が不十分だったり、広告が表示されたりと、閲覧者にとっての不都合が生じ得ます。
また、ドメインについては機能的な弊害はないものの、見る人によっては印象を左右します。
例えば、「0120-」や「03-」の固定電話のある会社と、「050-」や「070-」の会社、取引先選定の際に後者だとやや不利になるようなイメージに近いかもしれません。
事業規模によっては、必ずどちらも有料版を利用することをお勧めします。
必要以上に自由度が高いツールを選ぶ
プロにお任せの場合はこの項目は心配無用なのですが、もし自作の場合はご注意ください。
自由度が高い分、良いものを作る為にはそれなりの技術を要します。
あえて自由度の低いツールを選ぶことで、独自性は十分に表現できないものの「見やすさ」は担保できます。
セキュリティ対策を講じない
セキュリティが甘いと色々と恐いことが起こり得ます。
例えば、ホームページが急に見れなってしまったり、情報の不正改竄など、顧客に正しく情報提供できない状況はビジネスにとって間違いなくマイナスです。
さらに恐いのは情報漏洩で、個人情報が漏れたとなると影響は自社内には収まりません。
SSL化などの基本的なセキュリティ対策は漏れなく行いましょう。
いきなり実装の工程から始める
事前準備なくいきなり、考えながら実装すると必要以上に時間がかかり、さらにはよくわからないものができあがっちゃいます。
企画設計段階をしっかりと行い、計画的に制作を進めましょう。
SEO対策でやってはいけないこと
長文をここまで読んでくれてありがとうございます。書いていてだいぶしんどくなってきたので駆け足で行きたいと思います。
専門外の勉強に長時間を費やす(★)
SEO対策は、ビジネスオーナーにとっても関心の高いコンテンツなので、世の中に多くの情報が出回っています。
素人ながらに一生懸命頑張っているホームページをお見受けすることも多いのですが、結論、プロに任せた方が良いです。
昨今のスポーツでも言われるように、重要なのは「練習量」でなく「質のよい練習を効率よくこなすこと」で、この点はSEO対策も同様です。
特に変化の著しいSEO対策を追求することに時間をかけるより、自社の専門性の強化にリソースを割く方が生産的です。(これはSEO対策に限らず)
同じトピックのページが複数存在する
「サイト内の構造が複雑になり、検索エンジンに評価されにくくなります。」だそうです。
SEO観点では「1トピック(1キーワード)に対し1ページ」が基本のキなので、あちこちで似たようなページを量産するのはやめましょう。
SEOのみでなく、閲覧者にも混乱を与える結果に繋がります。
SEOを意識しすぎてホームページが見づらくなる
正直、検索結果上位のページはほぼこれでは?と思うのは私だけでしょうか。
SEO対策を意識するのはとても重要ですが、あくまでホームページは人間が見るもの、という事実を常に念頭に置きましょう。
とはいえ、この過剰なSEO対策が結果を残していることも事実ですので、他の「やってはいけないこと」と比べると「やってはいけないとは言いつつ、ぶっちゃけみんなやってるよね」くらいの温度感で捉えてください。
不自然な文章
キーワードを無理やり詰め込んだような文章です。
同じことを何度も言ったり、毎回主語が出てきたりと、美しい日本語とは程遠い三流の文章です。
キーワード詰め込みすぎのタイトルや見出し
これはもはや常套手段です。
多分、「ホームページ制作でやってはいけないこと」系の上位の記事のほとんどが、その記事内の見出しで「ホームページ制作でやってはいけない」を連呼していることでしょう。
公開後の運用でやってはいけないこと
最後の項目です。ホームページが無事完成し、その後。
ドラクエ3で言うと、バラモスを倒した時点がホームページの完成で、ご存知の通り冒険はまだまだ続きます。
ドメインやサーバーの更新を忘れる
更新を忘れてしまうと、当然ホームページが見れなくなります。
更新通知はメールやはがきで届くので、確認漏れなきようご注意ください。
尚、ドメインやサーバーの管理更新も含めて制作会社に依頼できることもあり、その方が安心安全なのでおすすめです。
データを収集しない
ホームページの利点のうち、中でも大きいポイントはデータを明確に記録できる点です。
同じ広告媒体でもチラシやポスターではそうはいきません。
ホームページを見た人の情報(アクセス数やユーザー行動など)のデータは大変貴重で、改善策を練る上での現実的な根拠となります。
今後ホームページのリニューアルを行うことになった場合、このデータの有無はリニューアルの成果を大きく左右する要因となることでしょう。
ホームページリニューアルいつやるべき?ポイントや進め方を解説
古い掲載情報を放置する
古い情報、特に間違った情報(既に変わった情報)は、閲覧者を誤認させるため対応が必要です。
これを防ぐためには、以下のサービスのように、ホームページの情報を簡易的に更新できる制作サービスを利用するか、
もしくは、制作会社とホームページの保守契約を交わし、その費用内で情報更新を行なってもらうという選択肢があります。
まとめ
以上、長々と「ホームページ制作でやってはいけないこと」について語りました。
このタブーを犯さない、最も簡単で最も安心の方法が実はあります。
それは、弊社にホームページ制作をご相談いただくことです。
弊社では、目的/ゴールも明確にするし、専門でない知人や安いだけが取り柄の業者に頼まなくて済むし、見る人目線で内容を考える上、身の丈に合ってないオシャレを目指し出したら厳しく戒めます。さらに、部分的に自前で用意させないし、専門外の勉強に長時間を費やさせる真似も致しません。
是非、安心してお気軽にご相談ください。